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令和6年度第4回子ども科学教室を実施しました

こんにちは!
ひだ宇宙科学館カミオカラボのサイエンスコミュニケーターの山田です!

2月9日(日)に令和6年度第4回子ども科学教室を開催しました!
今回のテーマは「静電気クラゲとライデンびん」で静電気に関する工作と実験を行いました。

カミオカラボの館内のむすびばで午前と午後の2回実施し、合計12名の子どもたちが参加してくれました。

まずはじめに冬になると現れる身近な現象の静電気とは何かについて解説し、電気の不思議な性質について静電気クラゲを使って確かめました。

静電気の話をしている様子

静電気とは摩擦電気と呼ばれ、ものとものをこすり合わせることで発生する電気のことです。静電気クラゲとはビニールひもを割いて作ったクラゲのことで、帯電列がポリプロピレンよりも+に帯電しやすいもの(今回はティッシュ)でこすることで-に帯電します。
その次にビニールひもと同様に-に帯電しやすい塩化ビパイプもティッシュでこすります。
そして、-に帯電した静電気クラゲを空中に投げ、その下に同じく-に帯電した塩ビパイプを持っていくと、静電気クラゲがふわふわと浮かびます!

静電気クラゲを上手に浮かせる参加者の様子

電気は+と-の2種類存在し、同じ種類の電気は反発するということを静電気クラゲで体験しました。
参加者の子どもたちは最初、クラゲを浮かせることに苦戦している様子でしたが、徐々にコツをつかんで上手に浮かせられるようになりました!

次に雷も静電気の仲間であることを解説し、雷と同じ静電気の放電現象を観察することができるライデンびんを作りました。
【雷の仕組み】
雷は雲の中の氷がこすれることで発生します。大粒の氷は-に、小粒の氷は+に帯電するのですが、この時に大粒の氷は重いので雲の下の方にたまっていきます。
そうすると雲の下にたまった-の電気に引き寄せられて大地のプラスの電気が地表に集まってきます。
しかし、空気は絶縁体で電気が流れにくいので雲の下には-、地表には+の電気がどんどんたまっていきます。
そして、限界までたまった雲の電気が空気の壁を破壊して地表に向かって落ちていきます。
これが雷の放電の正体です。
【ライデンびんの仕組み】
ライデンびんは二つのコップにアルミホイルを巻き付けて重ねます。
その二つのコップの間にアンテナ兼導線のアルミホイルを挟みます。
アンテナの近くで塩ビパイプをティッシュでこするとアンテナを通じて内側のコップは-に帯電し、その影響で外側のコップは+に帯電します。
二つのコップに巻き付けたアルミホイルの間にはプラスチックの壁があるので電気が流れずに、どんどん電気がたまっていきます。
そして、内側のコップとつながっているアンテナの先端を外側のコップのアルミホイルの表面に近づけると空気の壁を破壊して電気が流れます。
この時に見える火花が雷と同じ放電です。

ライデンびんを作っている様子

ライデンびんに電気をためて放電させるのは少し難しかったかもしれませんが、大きな火花を出すことに成功している子もいて驚いていました。

令和6年度第4回の科学教室にご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
今回の科学教室を通じて身近な自然科学に興味をもってくれると嬉しいです。

今後も身近な科学についてのカミオカラボでは開催していきますので、ご参加をお待ちしております!