インタラクション2024夏「研究者紹介~東北大学ニュートリノ科学研究センターカムランドの新世代研究者、畑和実先生~」後半
みなさん、こんにちは!
ひだ宇宙科学カミオカラボサイエンスコミュニケーターの山田です。
今回の記事は前回の東北大学ニュートリノ科学研究センターカムランドの研究者、畑和実先生のインタビュー後半です。
前回の記事を読んでいない方は、ぜひそちらもご覧ください!
それではさっそくインタビュー後半に入ります!
Q6:研究していて楽しかったこと、つらかったことは何ですか?(質問者:みき)
先生:実験や解析がうまくいって、研究が進むと楽しいなと思います。あとは、研究やそれに関する作業などを通して、新しいことを習得するのも楽しいです。反対に、実験や解析がうまくいかないととてもつらいです。
Q7:研究しているときに危険なこと注意していることはありますか?(質問者:みはる)
先生:カムランドですと、液体シンチレーターや高圧ガス、液体窒素など、危険なものを使って作業することがあります。これらを使った作業を行うときには、まずは作業の手順の確認はもちろんですが、何が起こると危険なのか、どこに注意しながら作業すべきかをしっかりと考えてから、作業するようにしています。
Q8:液体シンチレーターは腐らないのですか?腐っても研究に影響はないのですか?(質問者:いずみ)
先生:腐るという表現がいいのかは難しいですが、液体シンチレーターは酸素に触れると劣化して光量が下がります。すると、同じエネルギーを伴う反応でも発光量が小さくなってしまって、探すのが難しくなるので、研究にとても影響します。そのため、カムランド検出器の気相部には酸素が入らないように窒素が導入されています。
Q9:普通の人はカムランドに入る機会はありますか?(質問者:みはる)
先生:カムランド本体に入るのはなかなか難しいですが(私も入ったことないです)、実験エリアの見学会をすることはありますので、機会がございましたらぜひご参加ください。
Q10 :ニュートリノに触ってみたいです。触ることはできますか?(質問者:みはる)
先生:ニュートリノはなんでも通り抜けてしまいますので、触るのは難しいですね。ニュートリノは物質と相互作用する確率が非常に低いので、実際に地球を通過するニュートリノの大部分は何の障害もなく通過してしまいま
す。KamLANDのような大型の検出器を使用しても、非常に少ない数のニュートリノしか検出できません。
Q11 :勉強が苦手です。どうしたら好きになれますか?(質問者:がくと)
先生:私も子供のころから勉強は好きではなかったですし、正直、今も好きではないので難しい質問ですね。勉強している時間を少しでも楽しい時間だと思える工夫をすると、好きになれるのかなと思います。例えば、友達と問題を出し合ったり、勉強できるようなゲームなどを活用するのもいいかもしれません。
今回のインタラクションの畑和美先生のインタビューは以上です。
最後までご覧いただきありがとうございました。