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仮想空間に「バーチャルカミオカラボ」がオープンしました!

ニュートリノ!サイエンスコミュニケーターの高知尾です。

先日、あるロボットが”カミオカラボ”に来てくれました。

でもこの”カミオカラボ”は現実世界ではなく、仮想空間に建てられたもうひとつのカミオカラボです。

実はこれは、バーチャルSNS「cluster」上にアップロードされた3次元ワールドです。ネットワーク環境がある場所なら世界中どこからでも、スマートフォンやパソコンを使ってご来館いただくことができます。入り口へのリンクは記事の一番下にあります。

clusterとは

株式会社クラスターが提供するバーチャル上で会議やイベントを開催するためのプラットフォームです。常設のワールドに友達同士で遊びに行ってコミュニケーションを取ることも可能です。ニュースで話題になった「バーチャル渋谷」でのイベントには、5万人以上の来場者が訪れたそうです。
初期設定ではロボットの姿をしたアバターですが、「REALITY」という別のアプリケーションで作ったオリジナルのアバターで入場することもできます。6月11日に「トリガー・ギミック機能」が実装されたことで、よりゲーム性のあるワールドも増えてきました。

clusterのインストール方法

こちらのリンクからアプリケーションをダウンロード後、自分の端末にインストールしてください。clusterアカウントの作成には、Twitter、Facebook、Google、Appleのいずれかのアカウントが必要になります。

制作のきっかけ

新型コロナウィルスの第一波はようやく落ち着いてきたようですが、今後第二波が来ることも懸念されています。引き続き感染予防が必要な中で、仮想空間であれば、そうした影響を受けずにいつでも訪れることができます。場合によっては現実世界では困難な「密」なイベントを開催することもできそうです。

もうひとつは、カミオカラボ”ならでは”の特徴です。当館には楽しみながら学ぶことのできる「体験展示」が設置されています。これらの展示は科学のある現象を抽出・デフォルメして、五感や身体感覚で捉えやすくするためにデザインされたものです。特に、「ニュートリノ」や「重力波」はそのままでは感じることができませんから、そうした再構成が特に重要になります。技術の向上や普及に伴い、こうした体験の一部を仮想空間内に再現できるのではないかと思ったからです。clusterにトリガーギミックが加わったことで、物理現象をシミュレートできる可能性が広がりました。

「現実世界の科学館」と「仮想空間の科学館」のそれぞれのメリットについては、下のような記事がありました。

自然物や自然現象から来館者自身が主体的に特徴を見出すことが重要なときには現実世界に勝るものがない一方で、ある特性をピンポイントで伝えたり、興味の赴くままに自分のペースで探索を進めたいときは仮想空間の広がりに期待できるかもしれません。

館内をちょこっと、ご紹介

それでは、バーチャルカミオカラボ内の展示をいくつかご紹介します。

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赤ボタンを押すと「水の粒」が出ます。「水の粒」は何から作られているでしょう?

正しい穴に入れると「水の粒」が分解されて新しい粒子が出てきます。次々と分解して、一番小さい粒を見つけてみましょう。


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館内にはたくさんのニュートリノが降っています。これらのニュートリノはどこから降ってきているのでしょう?上を見上げてみてください。


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仮想空間の「ニュートリノ銃」からはニュートリノを打ち出すことができます。原子核に狙いを定めて見事ヒットすると、さてどうなるでしょう?

「バーチャルカミオカラボ」のこれから

まだテスト段階です。たくさん遊んでいただけたら、徐々に展示を増設していければと思います。館内で自撮りしてSNSなどで拡散していただけると、とっても喜びます。
また、館内のスクリーンに動画やスライドを映しての館内ツアー等も検討中です。

そして、バーチャルカミオカラボを楽しんでいただいた後はぜひ、「リアルカミオカラボ」にも遊びに来てくださいね!

「バーチャルカミオカラボ」への入り口はこちらをクリック

注意点
1)3D酔いが激しい方はご注意ください。明るい部屋や画面から少し距離をとると良いかもしれません。
2)マシンスペックやネットワーク環境によっては快適にご利用いただけない場合もございます。


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