見出し画像

ニュートリノ研究に関する講演会のご案内

     こんにちは、スタッフの古宿です。今回は近日中に開催予定のニュートリノに関する2つの講演会についてご案内します。
   まず、最初の講演会の日時と場所は3月28日(日)午後1時45分から、飛騨市の神岡町公民館大ホールです。講師は神岡鉱山内でKamLAND―Zen実験に取り組んでいる東北大学ニュートリノ科学研究センターの井上邦雄教授。演題は「ニュートリノが解き明かす宇宙・素粒子の謎」です。
 皆さんご存知かとは思いますが、KamLANDは液体シンチレーター(油の一種)を使った世界最高感度のニュートリノ検出装置です。原子炉や地球内部などから飛来するエネルギーの小さなニュートリノを捉えることができ、これまでにも東京大学のスーパーカミオカンデに勝るとも劣らぬ画期的な実験成果を挙げています。

  現在、改良型のKamLAND-Zenでは、物質と反物質の次元を超える未知の素粒子マヨナラニュートリノの検出に挑んでいます。これが見つかれば、宇宙が誕生した当初、同数あったされる物質と反物質のうち、物質だけが残って星や銀河が形成された理由を説明できるといわれています。もちろんノーベル賞級の大発見になります。
 講演は、今回、東北大学ニュートリノ科学研究センターと飛騨市が学術研究の発展、人材の育成、地域社会の発展などを目的に連携協力協定を結ぶ記念イベントとして行われます、入場無料、事前予約がなくても参加できますので、ご都合がよろしければ、ぜひご来場ください。お問合せは飛騨市役所神岡振興事務所 宇宙物理学支援室 電話0578-86-9222(水曜除く)。


 もう一つは、ICRR(東京大学宇宙線研究所)とKavliIPMU(東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構)による春の合同一般講演会。4月10日(土)午前10時からオンラインで開催されます。浅岡陽一ICRR特任准教授が「ついに本格始動したハイパーカミオカンデ計画~物質宇宙の起源を求めて~」。村山斉KavliIPMU教授が「ニュートリノはヒーロー?」と題してそれぞれ約50分間講演されます。
 参加無料ですが、インターネットで事前に申し込みが必要です。(募集期間は4月7日まで)。お問合せはICRR広報室 電話080―4866―2631(平日10~17時)。

3月4日井上先生

画像2