第３弾です。今回はニュートリノについての質問にお答えしました。少し長めになりましたが・・・。

Q:ニュートリノが水にぶつかって光を出すと、ニュートリノの速度は遅くなるのでしょうか？たくさん光を出したニュートリノは最後には止まってしまうのでしょうか？BYしろくまさん
A:スーパーカミオカンデでは、飛んできたニュートリノと水中の粒子がぶつかって反応し、電気を持った粒子（荷電粒子）がとびだします。水中では真空中より光の速度が遅くなりため、荷電粒子の速度が光の速度を超えた時、 光が振り落とされるような感じでチェレンコフ光が放出されます。
ニュートリノと水の反応の仕方は様々なパターンがあり、ニュートリノのエネルギーによっても異なります。
例えば、太陽ニュートリノの場合、飛んできた電子ニュートリノが水中の電子を弾き飛ばし、飛んできた電子ニュートリノは速度を落として飛んでいきます。また、大気ニュートリノの場合、ミューニュートリノが水中の中性子と反応して、ミュー粒子（素粒子）と陽子に姿を変えます。荷電粒子であるミュー粒子が高速で飛び出すことでチェレンコフ光が出ます。この場合、ニュートリノが他の粒子に変身したことになります。

Q:ニュートリノは何色ですか？BYゆっきーさん
A:色って何でしょう？真っ暗闇では色は見えません。つまり、色とは光なのです。光は電磁波の一種で、携帯電話の電波や赤外線、紫外線などを分けられていますが、私たちが見ている色は「可視光」と呼ばれている範囲の電磁波で、この「可視光」が色の正体です。可視光が物で反射し、その光を脳内で「色」として変換したものです。
さて、ニュートリノは光とほとんどぶつかることがないので、光が反射しません。つまり、ニュートリノそのものには色はないと言えます。
　　

Q:ニュートリノのじゅみょうは何年ですか？　BY　Wさん
A:ニュートリノにも寿命がある、という理論もあるのですが、残念なことに現在の所、寿命があるという実験結果はありません。
　　ちなみに、光子の寿命は無限、電子の寿命は６．４ｘ１０↑２４年以上といわれていますが、電子の寿命もまだ測定されていません。　ところで、宇宙が出来て　１．３８ｘ１０↑１０年です。

Ｑ：どうやってニュートリノの存在に気づいたのですか？　BY　😊さん
　　ニュートリノはどうやって見つかったの？　BYトリノさん
　　ニュートリノの存在になぜ気づけたのですか？　BY S-2aさん
Ａ：1930年にヴォルフガング・パウリが原子核の出す放射線（ベータ線）の研究をしていた時、エネルギー保存の法則が成り立つには、ベータ崩壊では観測されない電荷について中性の粒子がエネルギーを持ち去ってしまうという仮説を発表した。そのエネルギーを持ち去っているものがニュートリノで、1956年に発見されました。
発見前の1933年にエンリコ・フェルミがニュートラル（中性）＋イノ（小さい）＝ニュートリノと名づけました。

Q:ニュートリノを使ってコロナを撲滅できますか？　BY　よっぴさん
　：ニュートリノが今後、機械などに活用されたりすることはありますか？
　　　BY　Xさん
　：ニュートリノの研究によって、秘密道具が誕生する可能性は
　　　ありますか？　BYあき佐衛門
A:あるSF小説に“ニュートリノ銃”が出てきます。妖精が使う銃で、ひとを殺さず麻痺させる銃です。このようなものが発明され、がんの陽子線治療のように、コロナを退治できるような装置が出来るといいですね。
ただ、ニュートリノはなんでも通り抜けてしまうので、あまり効率の良い武器にはなりそうもないですね。

Q:ニュートリノを肉眼で見ることはできますか？　BY　N.Oさん
　　ニュートリノは原子より小さいことは分かりましたがどれくらい小さいのでしょうか？　　　　　BY　リスメーさん
　　にゅーとりのはどこにあります？ぼくの家にもありますか？
　　　　BY　5才男さん
A:ニュートリノは本当にとても小さいのです。
　　もの→分子→原子→原子核＋電子　とだんだん細かくしていきます。この中で原子核の周りを回っている電子が一番小さいのですが、その電子の100万分の１より小さいことが分かっています。肉眼では分子も見る事が出来ませんので、ニュートリノは肉眼では見えません。残念！
そんなに小さいニュートリノはそこら中にあります。一秒間に手の平を約1兆個のニュートリノが突き抜けています。と言うことは、あなたのうちの中も何百兆個のニュートリノが突き抜けています。ある一瞬を考えれば、ニュートリノは家の中にもあります。そのうえ、あなたの体からも、バナナからもニュートリノはでき、飛び出しています。

Q:ニュートリノが他の星の手がかりを持ってくるのでしょうか？
　　BYリスメーさん
A:ニュートリノは3兄弟（3種類）とされていますが、それぞれのニュートリノはできた場所で少し性質（エネルギー）が違います。それによって、発生源（他の星）について知ることができます。
　　たとえば、太陽の内部で生まれたニュートリノを観測することで、太陽の内部の活動がどのようになっているかを調べる事が出来ます。直接見ることのできない遠い星の情報もニュートリノを調べることで得ることができるのです。

Q:ニュートリノは火にふれるとどうなるの？　BY〇〇○○ナ○○さん
A:ニュートリノは星の中（地球の中でも）や超新星爆発など、とても高い温度の中できるので、高温の中でも変化はありません。また、炎は小さな粒子が光を出しているものなのですが、ニュートリノにとってスカスカなので通り抜けていきます。

Q:ニュートリノは水でこわれないんですか。　BYかの　さん
A:ニュートリノは水を作っている原子（水素と酸素）よりもとても小さいので、濡れたりすることもないので、水の中を通っても、こわれません。

Q:ニュートリノが通れないものはありますか？　BYヨッシーさん
A:ごくごくたまに、原子や電子にぶつかることはあるのですが、ほとんどの場合、
その間を通り抜けます。つまり、通り抜けられないものはほとんどないと言って良いでしょう。

Q:ニュートリノは地球で何の役にたってるの？　BY　SAKUさん
A:今のところありませんが、ニュートリノの性質が解明されたら、将来、何かに利用できるかもせれませんね。

Q: ニュートリノって宇宙全体に何個くらいありますか？　BYふみかさん
A:　ビッグバンの時にできたニュートリノもいまだに飛んでいるとのこと。その他にも 缶コーヒーのサイズの所を太陽からの3兆個／秒、超新星爆発が起きると10秒間に数千億個などなど、“数えきれない数”としか言いようがありません。
　　　宇宙全体で平均すると、１ｃｃあたり300個くらいのニュートリノがあります。

Q:ニュートリノは飛び続けるのか？質量がある以上、移動によりエネルギーが減っていくと思いますが、ニュートリノは質量が減り、消滅しないのでしょうか？　BY　ISI
Ａ：真空中であれば、ニュートリノに限らず、ずっと飛び続けます。物質があれば、たまに反応することがあります。